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Web Strategy ・ LLMO / SEO · 公開 · 更新

SEOは「Google順位」から“あらゆる場所で見つかるか”へ

「検索される場所」がGoogleだけではなくなった

これまでSEOといえば、「狙ったキーワードでGoogle検索の上位に表示されること」が大きな目標でした。しかし、その前提が少しずつ変わり始めています。2026年9月にSearch Engine Landが公開した2027年に向けたSEO分析でも、検索の可視性はGoogleの検索結果だけでなく、AIによる引用やSNS、YouTube、Redditなどのコミュニティ上の会話まで広がっていると指摘されています。

ユーザーはGoogleだけで情報を探しているわけではありません。AIに「おすすめは?」「どの会社がいい?」と聞いたり、YouTubeでレビューを見たり、SNSや口コミを確認したりしながら判断しています。つまり企業側も、「Googleで何位か」だけではなく、「いろいろな場所で見つけてもらえているか」を考える必要があります。

SEOからLLMO/GEOへ、だけでは少し狭い

最近は、AI検索への最適化をLLMOやGEO、AEOなどと呼ぶ機会が増えています。ただ、個人的には「SEOからLLMOへ移行する」と考えるより、Search VisibilityからBrand Visibilityへ広がっていく、と捉えた方が分かりやすいと思っています。

Google検索、AI回答、SNS、YouTube、第三者メディア、口コミなどを横断して、「その分野について調べたとき、その会社やブランドがどれくらい登場するのか」を見る考え方です。Semrushも現在、従来の検索順位だけでなく、ChatGPTやGoogle AI Modeなどでブランドがどの程度登場するかを「AI Visibility」として計測する仕組みを展開しています。

AIからの流入は少なくても、無視できない

現時点では、AI経由のWebサイト流入がGoogle検索を置き換えたわけではありません。Semrushが5万以上のサイトを分析した調査では、2025年のAI経由トラフィックは66%増加した一方、全体に占める割合はまだ0.15%未満でした。Google検索は引き続き非常に大きな流入源です。

一方で興味深いのは、その「質」です。Semrushの調査では、AI検索経由の訪問者は従来のオーガニック検索訪問者と比べ、コンバージョンベースで平均4.4倍の価値があるという結果も出ています。AIの中ですでに比較や情報収集を済ませ、ある程度候補を絞ってからサイトを訪れる人が増えているためです。

Webサイトの役割も「集客装置」から「情報の本拠地」へ

こうなると、Webサイト制作の役割も変わります。検索順位を上げるためだけの記事を増やすのではなく、サービス内容、料金、実績、専門知識、FAQ、お客様の声、代表者の考え方など、「この会社は何者なのか」を人間にもAIにも理解できる形で蓄積していくことが重要になります。

さらに、その情報をSNSで発信し、YouTubeで詳しく説明し、第三者から紹介・言及される。Webサイトを中心に複数の接点をつくることで、GoogleにもAIにも人にも発見されやすい状態をつくっていく。これからはSEO、SNS、動画、デザインを完全に別々の施策として考える方が不自然になっていくのかもしれません。

「見つけられ、伝わり、選ばれる」を設計する

これからのWebマーケティングで重要になるのは、単純なアクセス数や検索順位だけではありません。「必要としている人に見つけてもらえるか」「価値が正しく伝わるか」「最終的に候補の中から選ばれるか」までを一つの流れとして考えることだと思います。

SEOがなくなるわけではありません。むしろSEOを土台に、AI検索、SNS、YouTube、口コミ、ブランドづくりまで視野を広げていく。Googleで上位を取ることがゴールだった時代から、「どこで探されても、その分野の選択肢として名前が出てくる会社」をつくる時代へ。Web制作やマーケティングの仕事も、そこまで含めて設計することが求められていきそうです。